Garden of Eden (エデンの秘密)

Garden of Eden
1.Heros of Modern World(モダンワールドの英雄)
2.Hell in My Eyes
3.Integration
4.Time Will Never Change(悠久の時)
5.Babylon
6.Garden of Eden(エデンの秘密)
7.Music Is The Gate
8.Top Fuel
9.Don't Turn Your Head
10.Heavy Birthday
東芝EMI TOCP−6633:廃盤
Produced By:Tommy Hansen解説:伊藤政則

1stアルバムの完成直後バンドのオリジナル・メンバーであるマティアス・メンデ(G)がアルコールの問題で脱退する。その後任に元STRANGERの リッキー・リーガー(G)を迎え制作したのが本作である。曲の構成とアレンジに重点を置いたマティアスに比べ、ストレートでダイナミックな曲作りを するリッキーがメインソングライターとなったため曲調は微妙に変化している。しかし、基本的なサウンドは「ルイ14世」を踏襲しているため、その魅力は少しも衰えていない。彼らの成長が伺える一枚である。


1.Heros of Modern World(モダンワールドの英雄)

映画「ウォール街」のSEにてスタートする1曲目。特徴的なリズムで 進行し、ソロにてミディアム・テンポにチェンジ、そしてまた元に戻る緩急の 付け方など日本人好みの楽曲となっており、マティアスの脱退の不安は1曲目で払拭される。歌詞は経済学を学ぶガードらしく現代のアメリカのビジネス・ シーンをテーマにしている。

(M:R.Rieger/L:G.Salewski)

2.Hell in My Eyes

S.Cのペンによるミディアム・テンポの軽快なナンバーである。 その曲調とは対照的に、歌詞は若い頃から刑務所で暮らし、 支えてくれる両親のいない子供の悲劇を描いている。 中音域を中心に歌い上げるガードの歌声は伸びやかである。

(M:R.Rieger/L:S.Vaccaro)

3.Integration

アカペラでサビの一節を歌い、爆発音のSEと共に始まる”疾走”ナンバー。 疾走しながらも覚えやすいキャッチーなサビが魅力的な佳曲。 子供の頃教えられる”してはいけないこと”へ対する反発を歌った曲で、 そのアグレッションが曲に緊張感を与えている。

(M:R.Rieger/L:G.Salewski)

4.Time Will Never Change(悠久の時)

一転してヘヴィなリフを持つミドルテンポの曲。 コーラスに伴う叙情的なメロディーラインがブリッジ〜サビへと流れて行く。

(M:R.Rieger/L:G.Salewski)

5.Babylon

聖書に記された”バベルの塔”の話を基にしたこの曲、「Louis XIV」のような複雑な展開を持つ。 5分半という時間の中で目まぐるしく曲が変化する。疾走感、ヘヴィさ、哀愁、それらが音の波となって次々と押し寄せてくる。このテンションの高さは、まさしく彼らの成長を表わしている。

(M:R.Rieger/L:G.Salewski)

6.Garden of Eden

アルバムのハイライトといえる9分にも及ぶ大作である。 この曲はその長さゆえに前作に入れるのを断念している。 作曲されたのは古く、当時は途中でダレたり、歌詞に不安が残ったりしたので、 一時はお蔵入りにされていた。今回改めて練り直し、満足のいく完成度となったので収録されることとなった。 アルバム唯一のマティアスのペンによる曲。 叙情的なイントロに始まり、ミドルテンポを中心に曲は進む。 特筆すべきは中盤、テンポがだんだん上がってゆき一気に爆発、 そこから一転アコースティック・パートがエデンの園の幻想的な世界を映し出す。 様々な表情を持つこの曲は9分もの長さを飽きさせることはなく、 IRON MAIDENやHELLOWEENにもひけを取らない完成度となっている。

(M:M.Mende/L:G.Salewski)

7.Music is The Gate

CHROMING ROSE初のバラードで、ヴォーカル・ハーモニーが感動的な曲。 ガードとS.Cがバンドに加入した当時から現在までのことを哀愁漂うメロディーに乗せて歌っている。 彼らのメロディー・センスの良さはこういったバラード・ナンバーになると光ってくる。 素直な楽曲が好感の持てる佳曲。

(M:R.Rieger/L:G.Salewski)

8.Top Fuel

軽快で楽しいメロディーの曲。 バイクレースについて歌っているのでバックにレースのSEが入っている。 歌詞はガードの友人でドイツに駐留するアメリカ人兵士スティーブが書いている

(M:R.Rieger/L:S.Vaccaro)

9.Don't Turn Your Head

当時問題になっていたHeavy Metalがスケープ・ゴートにされている現実を ヘヴィなリフを持ったミディアムなテンポで描いた曲。 ガードのアグレッシヴさを前面に押し出したヴォーカルが印象的。

(M:R.Rieger/L:G.Salewki)

10.Heavy Birthday

CDボーナス曲。バースデー・ソングをHeavy Metalアレンジにした愉快な曲。 この曲はレコーディング中に誕生日を迎えたガードへのメンバーからのプレゼントだそうです(笑)。 本作のレコーディングでメンバーが初めて顔を合わせる日がガードの誕生日だったので他のメンバーが深夜こっそりと録音し 「いきなりプレゼントされた」(ガード談)そうです。楽しいヤツらだなぁ。

(M:M.Hill/L:P.Hill)


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