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1.GGM |
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2.40 Nights,40 Days | |
3.Groove Me | |
4.I Died A Little | |
5.New World | |
6.Far From Nowhere | |
7.When The World Cries | |
8.Gods On The Run | |
9.Spread Your Epitaph | |
10.Alert | |
11.Unkind Piece of Shit | ビクターエンタテインメント VICP−5665 |
Produced By:S.C Wuller,Arne Herrmann and Chroming Rose | |
解説:和田誠 |
3rdアルバムにて大きな方向転換を行ったCHROMING ROSE。
この4thアルバムではその3rdの方向性を推し進めた形となっている。
この中でさらにヘヴィな方向へ向かおうとする曲がいくつか見られるが、
前作でそうしたタイプの曲によって日本のファンとの間にギャップが生じたことを考えると
この先この方向性で日本のファンに受け入れられるかというのは難しいと思う。
アルバムの内容はまず新加入のヴォーカル、トム・レイナースに注目だろう。
まっすぐに伸びるハイトーンが特徴でタイプ的にはラルフ・シーパースに似たところがある。
が、B!誌のレヴューで前田氏が指摘したようにハイトーンで押しすぎるところがあり、
聞く方が少し疲れを覚えるのは確か。しかし、プロのキャリアは今回が最初なので今後どう成長するかが楽しみ。
サウンドはSEなどがほとんど押さえられている。
また、リズム隊がかなりタイトになっているのでかなりストレートな印象が強い。
ただ、彼らの美点と思っていたコーラスワークが大幅に減らされていたのは残念。
日本盤が先行発売されたためジャケットは日本盤と輸入盤では異なっている。
1.GGM
新生CHROMING ROSEの1曲目を飾るのは新ヴォーカリスト、トム・レイナースの 叫びで幕を開けるスピード・ナンバーである。自己紹介代わりにそのハイトーンを 披露するトム、重くキレのあるギターのS.C、よりタイトになったターニーとハリーのリズム隊と、 彼らの新しい出発の意気込みを表している。 歌詞のテーマは目にするものすべてを欲しがる自分勝手な人間のことを歌っている。 パワー・メタルと言うべき力強い楽曲。
(L:T.Reiners/M:S.C Wuller)
2.40 Nights,40 Days
一転して、クリーントーンのアルペジオから始まるスロー・ナンバー。 徐々に盛り上がる構成はなかなかのものである。タイトルはイエスが40日、 40夜の間荒野で人生における探求を行っていたという聖書の記述から付けたもので 歌詞の内容もこれがテーマになっている。この曲はビデオ・クリップが作られ、 そのモノクロのトーンの映像は非常に曲とマッチしていた。
(L:T.Reiners/M:S.C Wuller)
3.Groove Me
刻み込むようなリフが迫ってくるスピード・ナンバー。曲調は暗いが、 リズムが曲を引っ張ってゆくという前作からの方向性を踏襲している。 ステージ上で感じることが歌詞のテーマと
(L:T.Reiners/M:S.C Wuller)
4.I Died A Little
親しい友人がドラッグにはまり込み、そして少しずつ死んでゆくというストーリー が歌詞となっている。メロディーもその絶望感と悲しさを暗く、しかし、美しく描いている。 一瞬、SAVATAGEを思わせる多重ヴォーカルにハッとさせられる。
(L:T.Reiners/M:S.C Wuller)
5.New World
ギター・ソロのイントロに始まるミドル・テンポの曲。重いリフを持ち、 複雑な展開で進んでゆく。その構成ゆえに歌メロの弱さが目立ってしまい ”今一歩”との感があるが、途中のギター・ソロで見せる叙情性など耳を捉える部分は多い。
(L:T.Reiners/M:S.C Wuller)
6.Far From Nowhere
闇夜の静けさのようなスローなイントロと叩き付けるようなサビの対比が特徴的な曲。 人生において求めるものを得るには強く生き、夢を実現するには前向きでいることが 必要というメッセージが歌詞となっている。スロー・パートのギターの調べには いわれようのない寂しさを覚える。
(L:T.Reiners/M:S.C Wuller)
7.When The World Cries
ヘヴィなミドル・テンポの中で複雑なリズムを刻みながら進んでゆく曲。 歌詞は今地球に起きていることは我々が行ってきたことに対する代償であり、 心ないことを止めるようにとの警告であるというメッセージである。 途中アコースティック・ギターがはいる部分でのトムのアグレッシブなヴォーカルが 彼がハイトーンだけでない所を見せている。
(L:T.Reiners/M:S.C Wuller)
8.Gods On The Run
アグレッシブに進むリズム・セクションが特徴的なスピード・ナンバー。 複雑ながら攻撃的なリズムにターニーとハリーの成長を感じる。 歌詞は人々の神に対する信仰がテーマとなっている。
(L:T.Reiners/M:S.C Wuller)
9.Spread Your Epitaph
アルバム唯一S.C以外のペンによる曲で、ターニーとハリーの共作。 ミドル・テンポの中に様々な展開を見せ、かつ力強く進んでゆく。 人生は自分の行いによって人々に記憶される。 それはまるで生まれてから死ぬまで墓碑銘を刻むかのように。 だから、正しい人生を送るべきだと歌っている。
(L:T.Reiners/M:T.Mende,H.Bex)
10.Alert
とにかくヘヴィでノイジーなミドル・テンポの曲。これまでの曲とは違い 実験的な曲に感じる。メロディーよりリフ主導なので個人的にはかなり辛い。
(L:T.Reiners/M:S.C Wuller)
11.Unkind Piece of Shit
日本盤ボーナス・トラック曲。10と同じ方向性の曲。しかし、 CHROMING ROSEの名前にはメロディアスなものを期待したいので 個人的には”ボーナス・トラック”止まりにしか感じない。
(L:T.Reiners/M:S.C Wuller)