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1.Mighty Call |
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2.None of Your Business | |
3.Calling In The Dark | |
4.Always Lying | |
5.The Lost Command | |
6.I'll Never Loose My Way | |
7.Eyes of A Desperate Child | |
8.Mystery of Time | |
9.Guardians of The Lost | |
テイチク・レコード TECP−25491 (廃盤) | |
PRODUCED BY : STS 8 MISSION | 解説:和田 誠 |
All Songs Written And Arranged By : STS 8 MISSION |
日本のHMシーンに空前の”ジャーマン・メタル・ブーム”が起こっていた1990年、
STS 8 MISSIONはこの1stアルバムで日本デビューを果たした。
同じく1990年に日本デビューしたCHROMING ROSEが
”ジャーマン・メタル”の型に忠実なサウンドであったのに対し、
STS 8 MISSIONはより正統派に近いサウンドを身上としていた。
1stアルバムで聴かれるサウンドは、ただ疾走するだけでなく、
メロディアスでありながら非常に起伏に富んだものとなっている。
やや消化不良の感はあるがアイディアは豊富で、
個性を打ち出そうとする姿勢が感じられる。
1.Mighty Call
深いリバーブのかかったドラムのゆったりとしたヒットにサビを歌う ヴォーカルが加わってくるイントロからアルバム1曲目が幕を開ける。 2バスが疾走するスピード・ナンバーで起伏に富んだ表情豊かな曲である。 ただ、キーが高いためヴォーカルが少しキツそうだが、曲としては良く出来ており なかなかの佳曲である。
2.None of Your Business
中音域に艶があるヴォーカルのザビエルのスタイルを上手く生かしたスピード・ナンバー。 その力強さはパワー・メタル的であり、その中にメロディーが溶け込んでいる。 また、随所でリズム隊が変化を付け曲に緩急を与えている。
3.Calling In The Dark
ヴァース・ブリッジ・コーラスそれぞれでリズムチェンジをしながら、 その上をギターとヴォーカルが流れてゆく”ジャーマン”らしくない印象の曲。 キーボードの入りかたが特徴的で色々な表情を持つが、 アイディアの面に”もう1歩”との感があるのが残念。
4.Always Lying
ヴァース〜ブリッジにかけマイナー・キーのミドル・テンポで進み、 サビで疾走する展開をみせる曲。聴きどころにブリッジを引き継いだミドル・テンポの パートから一転、疾走に入るソロがあり、華麗に流れるギター・ワークが楽しめる。
5.The Lost Command
冒頭からツイン・リードのソロで始まる”疾走”ナンバー。 明るくキャッチーなメロディーをヴォーカルのザビエルが気持ち良く歌い上げている。 構成もまとまり、アイディアを上手く消化してなかなかの佳曲に仕上がっている。
6.I'll Never Loose My Way
ちょっとBLACK SABBATHっぽい雰囲気の漂うミドル・テンポのナンバー。 とはいっても十分メロディアスで、後半のソロ〜コーラスでの展開は ドラマティックに盛り上がる。曲にもう少しヒネリがあると良かった。
7.Eyes of A Desperate Child
哀愁漂うギターの旋律が印象的なミドル・テンポ・ナンバー。 ヴォーカル・ラインが少し単調なのだが、そこにリズム隊が上手く アクセントを付けて曲全体が単調になるのを防いでいる。 哀愁に乗せて泣くギター・ソロが気持ち良い。
8.Mystery of Time
起伏に富み、メロディアスで且つドラマティックというSTS 8 MISSIONの 個性が良く表れている曲。ドラマティックといってもシンフォニック・メタル のような壮大な盛り上がりでなく、正統派HMの力強いものである。 少しコンパクトになりすぎてはいるが、なかなかの出来である。
9.Guardians of The Lost
CDのみのボーナス・トラック。オーソドックスなスタイルの曲であるが、 メロディーに少しフックが無い。しかし、随所で見られるリズム隊のアクセントや 後半に見せる盛り上がりなど捨て曲にはなっていないところはさすがである。