CHROMING ROSE BIOGRAPHY β版

Chap.2
Stranger has come!

結成から3年が経った1988年頃、バンドが製作したデモテープが、ある小さなインディーズ・レーベルの目に留まり契約までこぎ着けることになる。しかし、ここでヴォーカリストと方向性の違いから意見の衝突が起こりヴォーカリストが脱退、インディーズ・レーベルとの契約も立ち消えとなってしまう。このためバンドは後任のメンバーを迎えるべく、2人のミュージシャンをアウクスブルグに呼んだ。ギタリストのS.C Wullerと、元STRANGERのヴォーカリストGerd U Salewskiである。
この2人を迎え行った1回のセッションでメンバーは意気投合、ここに第1期CHROMING ROSEのラインナップが揃うことになる。

S.C Wullerは1970年生まれで、加入当時は弱冠18歳。メンバーの中で最年少であった。"S.C"とは本名ではなく、彼の好きなウイスキーの銘柄"サザン・コンフォート"から付けたものだそうである。Gerdはそんな彼をこう説明している。
「Wullerはギター一筋に生きてきたヤツで、やっと20歳になったばかりなんだけど、その日暮らしのクレイジーな性格をしている(笑)。ギターや機材に金を注ぎ込んで、部屋代が払えなくなって車の中で寝泊まりするのも平気なんだ。」

また、Gerd U.Salewskiは1964年生まれ。6歳の時にアコーディオンを弾き始め、14歳までオーケストラに入っていた。16歳の時に兄のバンドに入り、その時ヴォーカルについて教わったという。17歳の時に同級生に誘われSTRANGERのリハーサルに顔を出すようになり、後に正式なヴォーカリストとしてSTRANGERに加入することになる。
STRANGERのサウンドはメロディック・スピード・メタル・・・つまり典型的なジャーマンメタルを実践していた。1985年にHot Blood Recordsからリリースされた1stアルバム「The Bell」はその楽曲、構成とも後のCHROMING ROSEのサウンドの原点ともいえる仕上がりとなっている。しかし、この1stリリース後GerdはSTRANGERを脱退、そしてCHROMING ROSEに加入することになる。CHROMING ROSE加入当時、Gerdは大学で経済学を専攻していた。
Gerdの脱退したSTRANGERはその後2ndアルバム「Pretty Angel」をリリースするが、方向性はキーボードをフィーチャーしたポップなサウンドに変化している。

Gerdにより持ち込まれたメロディアスな要素、そしてCHROMIUM ROSEが持っていたアグレッシブな要素が混ざり合い、次第にバンドは進むべき方向性を見いだしていった。
そして、S.C Wuller、Gerd U.Salewski加入後初のライブはGerdのホームタウンでもあるドイツ南部バーデン−ヴュルデンベルグ州ウルムにて行われた。しかし、新生CHROMIUM ROSEの初ライブの内容は、Gerd曰く 「観客は150人くらいしかいなくてサウンドもヒドくてサンザンだった。」

その後、STORMWITCHのサポートやフェスティバルなどに参加し、メンバーは腕を磨いていった。その頃のライブのセットリストは1stアルバム「LOUIS XIV」の曲をメインに、2ndアルバムのタイトルトラック「Gerden of Eden」などで占められていた。

そうした頃、バンドはあるフェスティバルに参加した。そのフェスティバルのポスターに書かれたバンド名は「CHROMING ROSE」、そのミスプリントでのバンド名を見たメンバーは「悪くないな」と思い、それ以降の 正式なバンド名として「CHROMING ROSE」と名乗るようになった。

他のバンドのサポートや、フェスティバル参加しながらバンドはデモテープを制作、これがあるインディーズ・レーベルの目に留まり再び契約を獲得、CHROMING ROSEは1stアルバム「LOUIS XIV」のレコーディングを開始した。

第1期 CHROMING ROSE
VoGerd U Salewski
GMattias Mende
GS.C Wuller
B Harry Bex
DsTane Mende



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