| Get a POWER AND GROLY |
CHROMING ROSEはインディペンデント・レーベルとの契約を行いデビューアルバムとなる「Loui XIV」のリリースに向け レコーディングを進めていた。
時はあたかも1989年、HELLOWEENの「Keeper of Seventh Key ��&�供廚砲茲蟆个�付きGAMMMA RAY、RUNNING WILD RAGEなどにより完成形へと発展することとなるメロディック・スピード・メタル・・・つまりジャーマン・メタルというジャンルが 盛り上がってきた時代である。この当時、ドイツのメジャー・レーベルはAXXISやCROSSROADといった正統派HRバンドと の契約は行っていたが、ヘヴィ・メタルバンドと契約することは希であった。HELLOWEEN、GAMMMA RAY、RUNNING WILD などはNOISE Internationlの所属であったし、HEAVENS GATE、BLIND GURDIANはNo Remorse Recordの所属であった。 ACCEPTはEPICの所属であったが、メロディック・スピード・メタルという視点、また活動時期から考えれば例外と見なせるで あろう。
このような状況の中、メジャー・レーベルの一つEMI ElactrolaはHELLOWEENに対抗し得るメロディック・スピード・メタルの バンドを探していた。そしてどのような経緯があったかは分からないが、インディペンデント・レーベルにて製作を進めていた CHROMING ROSEの「Loui XIV」をリリース前にEMIの関係者が聴き、なんとCHROMING ROSEはメジャー・レーベルとの契 約を手にするのである。この時既にアルバムのレコーディングを終えていたというから、まさにリリース直前のタイミングであ った。これが1989年4月のことである。
新たな契約を手にしたCHROMING ROSEは改めて「Louis XIV」のレコーデングをし直す為、1989年9月からデンマークの Veije(ヴェイレ)という街にあるスタジオに入った。プロデューサーの選択についてはEMIからPRETTY MAIDS、HELLOWEEN を手掛けたTommy Hansenにしてはどうかという提案があったが、メンバーは「HELLOWEENと比較されるのではないか」という 危惧からプリ・プロダクションには初期のSAXONのプロデュースを努めたPeter Hintonを迎えた。しかし、Peterの作るサウンド はメンバーの考える方向性とは異なるものであったため、一度Tommy Hansenに会うことになった。
CHROMING ROSEのサウンドを聴いたTommyの、
「キミ達はHELLOWEENとは違った音楽性を持っているのだから、キーボードのダイナミックなオーケストラ・サウンドの使い方に気をつければキミ達のサウンドになる」
という発言を受けて、プロデューサーとしてTommyを起用することに決定した。もしここでTommyでなくPeterを起用していたら、その後CHROMING ROSEの辿った道は全く違ったものになったかも知れない・・・。余談ではあるが「Louis XIV」、「Garden of Eden」の日本盤のライナー・ノートに「・・・VICTORYのメンバーであり、HELLOWEEN のプロデューサーとして活躍するトミー・ハンセン・・・」という記載があるが、VICTORYのメンバーであったのはTommy Newton の方である。これはライナーを書かれた伊藤政則氏のミスであると思われる。当時はこのTommy HansenとTommy Newtonを 間違える記載が多くあった。
さて、レコーディングを進めるCHROMING ROSEであるが、このアルバムにはコーラスに2人のゲストが参加している。1人は GRAVE STONEのBerti Majdan、そしてもう1人はTHUNDERHEADのTed Bulletである。また、アルバムの1曲目に収録され ジャーマン・メタル史に残る名曲と言われる「Power and Glory」だが、実はSTRANGERの曲なのである。恐らく1st「THE BELL」 のアウトテイクであったが、Gerdの脱退、そしてSTRANGER自体の方向転換によりCHROMING ROSEに引き継がれたのだろう。
「Power and Glory」に触れたついでに、他の曲についても触れておこう。このデビューアルバム「Louis XIV」に収められている 曲のうち「Pharaoh」「LouisXIV」「Gods of Noise」「Angel」「Shoot the Fox」はGerd加入以前のCHROMIUM ROSE時代の曲、 「10.000 Miles Away」がGerd加入後初めて書かれた曲、また「You And I」はMatthias MendeとS.C Wullerの合作である。 そして「Iodle Dodle」はGerdが「ヨーデルが歌えるヘヴィ・メタル・シンガーはキミだけだ」とTommyにノセられて作ったジョーク の曲だそうである。 タイトルトラックの「Louis XIV」であるが、この発音はフランス語で「ルイ・カトース」(Loius quatorze)となっている。
こうしてレコーディングに4週間を費やし、「Louis XIV」はいよいよ完成しリリースを待つばかりとなったメンバーに思いもよらぬ事件が起こる。バンドのオリジナル・メンバーであり、メインソングライター、そしてTane Mendeの兄であるMattihas Mendeがアルバム製作直後に脱退してしまうのである。アルバム全10曲中8曲・・・つまりSTRANGERから引き継いだ曲と、TommyとGerdがジョークで作った曲を除いたすべての曲の作曲は彼が行っていたのである。この突然の脱退劇の原因は、Matthiasのアルコール中毒の悪化であった。他のメンバーはこの事を察知していたのであろう、アルバムのリリース前に既に後任のギタリストとして元STRANGERのRikki Reagerを迎えることを決定していた。しかし、オリジナル・メンバーとしてCHROMING ROSEを支えたMatthiasへの敬意を込めたのか、「Loui XIV」のメンバーショットMatthiasを除いた4人となっていた。(その後のMatthiasであるが、アルコール中毒から立ち直ることに成功し、別の職に就いたそうである。)
バンド結成から5年が過ぎた1990年1月10日、CHROMING ROSEは念願のデビューを果たした。アルバムは発売3週間で ドイツのアルバムチャートに入るという好調な売れ行きを示した。また、日本においても伊藤政則氏がDJを努める番組 「Power Rock Today」で紹介して以降、輸入盤でベストセラーを記録している。これは、BURRN!誌4月号の輸入盤チャートに 42位で登場、以降17位、5位、3位となっていることからも分かる(日本盤は1990年6月20日に東芝EMIより発売)。さらに リリースに当たり、ドイツ盤では初回プレスのLPに限定盤として丸型の変形ジャケットに収められたピクチャー・ディスクも登 場している。
「Louis XIV」リリース後、Andi Deris在籍時のPINK CREAM 69とのツアーや、SAXONとのフェスティバル出演、U.D.Oの 「FACELESS WORLD」ツアーのサポート、そしてヘッドライナーとしてのライブなど精力的な活動をこなしていった。
第2期 CHROMING ROSE (「Louis XIV」リリース時)
Vo Gerd Salewski G S.C Wuller B Harry Bex Ds Tane Mende